汐留メディアタワー ギャラリーウオーク
 

KOBE PORT TERMINAL 1986-87 神戸港の客船出港風景

2007年2月1日(木)〜3月5日(月)

 
3月5日まで開催中
ギャラリーウオーク 汐留メディアタワー(共同通信本社ビル)3F
 今から20年前の1986年、87年の神戸港です。当時、海外ではクルーズブームが続いていました。ポートターミナルには多くの外国客船が訪れていました。その接岸する豪華客船に圧倒され、大勢の人たちの見送りを受け出港するシーンには感動しました。互いを知らない乗船客と見学客が、「最後まで別れを惜しむ握手の代わり」という紙テープで結ばれる。客船は岸壁をゆっくりと離れて行きます。
 ポートターミナルの送迎デッキと客船までの距離は20メートルちょっとでしょうか。出港を前にした乗員や乗船客に「写真を撮らせて」とカメラを掲げて合図を送ると、ほぼすべての人たちが写真を撮らせてくれました。手を振ってくれたり、ほほ笑んでくれたり、出港を前にした明るい表情でした。
 95年1月17日の震災で、神戸港も壊滅的な被害を受けました。しばらくしてから行きましたが、あちこちの岸壁が崩れ、港はひっそりとしていました。
 昨年、神戸には40隻ほどの客船が入港、英国の豪華客船クイーン・エリザベス2世も寄港しました。入れ代わり立ち代わり入出港する客船は、ほとんどが日本船籍です。演出された印象はありますが、日本人乗客が多い客船の出港風景は、当時よりはるかに華やかで、明るさにあふれています。
 しかし当時の、おしゃれで、どこか落ち着いた雰囲気に包まれたその瞬間を、なつかしく思い出します。
(青山 典俊)